「アスキーから本が出るぞ」
「KADOKAWAじゃないの?」
「今は同じだ」
「それで、これはどんな本なの?」
「TypeScriptの言語仕様書のドラフトを元に目次案を作成しているから、TypeScriptの構文の網羅度は高いはずだ」
「じゃあ、この本を買えば全部オッケーなの?」
「いや。言語仕様書というのは、入門書じゃないので、学習すべき順番で話題が配列されているわけでも無い。実装に重要な箇所の記述が厚いと言う特徴もある。ずぶの素人がいきなり読むと少し難しいかも知れない」
「どうすればいいんだよ」
「日経BPから出る本はその点でハードルが低いよ。両方買うといいと思うよ」
「じゃあ、そっちだけ買えばいいの?」
「ダメダメ。分かり易さのために犠牲になった情報はアスキーの本にだけ載ってるから。分かっちゃった読者が詳細な情報を求めたとき、それはアスキーの本にだけあるってこともあるの」
「だから両方買うのがオススメなのだね?」
「薄くて安めの本だから2冊とも買っちゃおう。これで死角は無い」
「うそー」
「すまん。死角はある。どっちもオフィシャルの言語仕様書ではないので、他に言語仕様書そのものを揃えると本当の完璧」
「最後の頼りは言語仕様書だけど、それを読むハードルは高いから書籍があるわけだね」
「そうそう。言語仕様書は分かり易さよりも厳密さを優先するから、とっても読みにくいよ。本を買って読んでくれるとずっと良いはずだ」